クトゥルフ神話系漫画『ニライカナイ』&『朧』



■ ニライカナイ

 『ニラカナイ』は、1999年〜2003年に連載された全6巻の伝奇バトル系の漫画です。
 沖縄と大和言葉をベースに、クトゥルフ神話を扱っており、沖縄語で書かれたネクロノミコンや月に吠えるもの形態のナイアルラトホテップなどが登場します。


 クトゥルフ神話は色々と登場する神話の中のひとつに留まりますが、他と比べて作中に深くからんでおります。そして、その解釈及びキーワードの使い方及び作画が素晴らしいんです!


 漫画というよりは絵を使った詩のような構図と言葉。
 その独創性をどう紹介するかで悩んだのですが、作中の神話存在登場シーンを実際に見ていただくのが一番手っ取り早いと考えました。
 そこで、クトゥルフ神話好きにはたまらないキャッチーなカットをひとつだけ張らせていただきます。



 月に吠えるもの形態のニャルラトテップ!
 ニャル様が数十メートルの大きさのこの形態で現れてガチで闘う作品なんて、クトゥルーもの好きからすればそれだけで見る価値有り!
 中古価格で格安で販売されておりますので、岡田芽武の独特なセンスと合わせ、是非ご覧になってみてくださいませ。





■ 朧

 上で紹介した『ニライカナイ』の前身あるいはリメイク元(?)あるいは同世界のリンク作品とも言えるのが同じく岡田芽武の『朧』です。
 が……。
 『朧』だけに登場するクトゥルフ神話用語はほとんどないため、普通のクトゥルフ者さんは『ニライカナイ』を押さえておけば大丈夫だと思います。(コレクターさんは別。なお、『朧』だけに登場するクトゥルー用語は「相模原市麻溝北里ミスカトニック大学」と「這い寄る混沌」が巨大なピラミッドを突き刺して人間をショック死させるというシチュエーション、それに本のタイトルがネクロノミコンとはっきり名指しされていることだけです。……と書きましたが、結構強烈なのでこれだけのために2巻とも揃えるのはありかもですね。安いですし)