クトゥルー神話カードゲーム『テケリ・リ』を買ってみた
『テケリ・リ』は、クトゥルー神話を題材にしたカードゲーム。
英語っぽい表紙だけど、純日本製。
ただし、『テケリ・リ』なのにショゴスはいない。残念。
■ カードのスクリーンショットと簡単ルール説明
『テケリ・リ』を一言で言うとトランプの「ハーツ」をアレンジしたゲーム。
……なんだけど、「ハーツ」と聞いてもピンと来ないのが普通。
「なら文字で説明するか……!」と思っても、カードゲームのルールなんて、実際に手元にカードがなければ、文字で読んでもまず頭に入ってこない。なので、「ハーツ」に興味があるウインドウズPC持ちの人は、添付のゲームとして最初から入っているので試しに数回遊んでみて。すぐにどんな感じかわかるから。
『テケリ・リ』も「ハーツ」と同じく、各ラウンドにそれぞれのプレイヤーが1枚ずつ出し、一番強い数字を出したプレイヤーが、そのラウンドの全てのカードを引き取ることになる。
……んだけど、これまたハーツと同じく、マイナスのカードを取らないようにするのがポイント。
『テケリ・リ』では、青のカードにマイナスカードが集中している。
どんな感じかというとこんな感じ。
見てよこれ、ずらりと並んだディープワンとクトゥルー様。
これらをもらってしまうとマイナス。
なので、できるだけ取らないようにするのと同時に、相手に押し付けるプレイを目指す。
(ただしネクロノミコンはマイナスにはならない。それどころか青と黒に一枚ずつあるネクロノミコンを両方揃えると、200ポイントの回復になる)
各スーツにもクトゥルー神話クリーチャー・カードがあったりする。
白はハスターとバイアキー、青はクトゥルーとさっき掲載したようにずらりと並んだディープワン、赤はクトゥグァと火の精、黒はアザトースとニャルラトテップという構成。
ディープワンはそれぞれマイナス10で、そんなには痛くないんだけど、邪神とその使いのダメージはかなり大きい。アザトースに至ってはマイナス240!
水かきと常時湿っている身体のお陰でカードゲームと相性の悪い魚人や、ミ=ゴ・ミ=ゴな脳缶のお陰で遊ぶ肉体すら無い人や、身体を冷やしておかないと腐ってくるので部屋にずっと引きこもらなければならない人などを除き、アナログゲーム好きかつクトゥルー神話好きなら、クトゥルフ神話TRPGをやる前の待ち時間にさくっと遊べるゲームとして重宝しそう。
■ トリックテイキングゲームがわかる人向けのあれこれ
以下は、カードゲームを結構やっていて、トリックテイキングゲームとはなんぞやが直ぐにわかる人向け。
『テケリ・リ』のベースはハーツだと書いたけど、より詳しく書くなら草場純さん考案のキャンセレーションハーツがおそらくベース。(そういや草場純さん、今日11月4日のNHKの日曜美術館に出てましたね。正倉院の双六盤の関係で)
同じ色と数字のカードが場に二枚でたら、その両方がなかったことにされて、次の強さのカードが勝ってしまうことになる。しかも、上位2つの数字(7と8)だけが3枚ずつあるものだから、余計に話は難しい。すでに7が出たから6出しても大丈夫だろ、なんてうかつに切ったが最後、7がキャンセルされて6の自分がマイナスカードを取るはめになるかもしれない。
その駆け引きの面白さがキャンセルありの面白さ。
また、二冊揃えればポイントが回復するネクロノミコンが、マイナスの大きな青と黒のスーツに入っているのが面白い。アザトースで240ポイント失わせたと思ったら、ネクロノミコンも揃えられてほとんどダメージを与えられなかった、なんてケースも。
というのも、ポイントはマイナス100点ずつでマーカー一つを送られるというルールなので、マイナス90点まではセーフ。100点に乗ってしまえば、次は190点までは同じ。それを利用して、雑魚ディープワンなら取ってしまっても大丈夫な場合もある。
少ないスーツを早めになくし、そのスーツが出たらどんなカードでも切れるようにしておくのが有効。まあ、これに関しては、他の多くのトリックテイキング系ゲームと同じ戦術なんだけどね。