ニャル子さんW「第三話」のクトゥルー神話ネタ全部解説
------------- クトゥルー神話要素 -------------
◆ モブモンスター
今までに登場したモブモンスターは「第二話」のクトゥルー神話ネタ全部解説を見ていただくとして。
今回新しく登場したのは、チョー=チョー人。(トゥチョ=トゥチョ人)。
チャウグナー=フォーン(こんなの)と言う「象×触手」の神がミリ・ニグリという小人種族を作ったのだけれど、それと人間が交配して生まれたのがこのチョー・チョー人。
チャウグナー=フォーン以外にも、ツァール、ロイガー、シュブ=ニグラス、ハスター、アトラク=ナクアを崇拝しているとされているため、そのあたりの設定から今回の話に採用されたのだと思われる。
◆ ドデカイモンスター
このドデカいモンスターはムーンビースト……?
エンサイクロペディア・クトゥルフには「滑りやすい白いヒキガエルのような存在で、唯一の感覚器は鼻から突き出たピンクがかった触手である」と書かれている。画像だとこんなの。
◆ アル・アジフ立ち?
以前から、この立ち方、デモンベインのアル=アジフの立ち方に似てるよねー、と思っていたけれど、ようやく該当する画像が見つかったのでペタリ。
キャラクタースリーブコレクションの「斬魔大戦 デモンベイン アル・アジフ」より。こんなかんじで、販促の色々で使われていた印象が。……あ、並べてみるとかなりそっくり……。
◆ 「二人で一人のグレートオールドワンだ」
グレートオールドワンとは!
一言で言うと、クトゥルー神話において、人間から見ると神様レベルの存在のこと。(『クトゥルフ神話TRPG』での分類だと、クトゥルー、ハスター、クトゥグァなどもグレートオールドワンに該当する)
神様を数える時は一柱、ニ柱なのだけれど、ニャル子さん世界のクトゥルフ神話の神々は宇宙人なので、一人二人で当たっているっぽい。
◆ 冒涜的手榴弾
「冒涜的」はクトゥルー神話作品でよく見る言葉。(「名状しがたい」なども)
クトゥルー神話に結びつけるなら、まず最初の元ネタのモンティ・パイソンに、「聖アッティラの聖なる手榴弾」というネタが存在し、それをネクロノミコンが登場する「ウィザードリィ#4」が「オックおばさんの聖なる手榴弾」(呪われていて、うかつに手放そうとすると離れずに自爆する)という形でパロっている。(というのを、黒扇娘娘的信使さまにツイッターでおしえていただきました)
◆ ハスターが持っているのはイエローサイン
ハス太が持っているのはイエローサイン(黄の印)。
エンサイクロペディア・クトゥルフには、「名状しがたいものハスターの力の焦点となる印章。(中略)この印はハスターのカルトにおける主要な象徴である。」と書かれている。
ようするに、ハスターを象徴する印章。
ツイッターで黒扇娘娘的信使さまにご指摘をいただきました。
青年ハス太の顔が青白いのは、ハスター=黄衣の王が蒼白の仮面をつけていることから、とのこと。確かに。
おなじくツイッターでうしとらさまにご指摘をいただきました。
青年ハス太の青白い部分はマスク状になっているとのこと。これも確かに。
◆ スペースティンダロス
ティンダロスの猟犬は、次元と時間をわたってやってくる不浄のクリーチャー。
鋭角をわたってあらわれるという不思議設定から、かなり人気。画像だとこんなの。
スペースティンダロスは、このティンダロスの猟犬から名前を採用したとおもわれる。
◆ 「一にして全、全にして一」
クトゥルー神話では、ヨグ=ソトースを表現するときに使われる言葉。
ヨグ=ソトースとは、宇宙そのものの神様。簡単に説明するとこんなの。
ヨグ=ソトースは「虹色の球体」として表現されることがある。
おそらく、このエフェクトが虹色なのはそういう理由だと思われる。
◆ 顔のないニャル子
ニャルラトテップを題材としたロバート・ブロックの短編に「無貌の神」という短編がある。
……ってのを書こうとしたら、クー子もハス太も顔がなかった……。
「無貌の神」がヒントになったかもしれないにせよ、よくある演出の一つっぽい。
関連:ニャル子さんWのクトゥルー神話ネタ全部解説・第四話
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