クトゥルー神話要素が沢山見つかる怪奇ホラーバトル漫画『怪物王女』


 『怪物王女』は怪物王女の姫、人造人間のフランドル、王族の血を飲み不死身の戦士となったヒロ、半獣のリザ・ワイルドマン、吸血鬼の嘉村令裡を中心に、王族の同士での戦いを生き残る怪奇・ホラー系の作品。(当然、『怪物くん』のオマージュ。途中から、あの「念力集中」を使う王族も登場する)


■ 簡易紹介

 怪物王女。
 主人公のヒロにその血を飲ませ、不死の戦士として使役する。本名があるがその名で呼ばれるのを好まない。知恵に優れ、洞察と機転によって事件を解決することが多い。チェーンソーをよく使う。


 フランドル。
 幼女型人造人間。対物理攻撃には無敵だが、水に浮かないなどの弱点を持つ。「ふが」としか喋らないが、姫にはその言葉が理解できるらしい。電気を動力源とし、大量の充電が必要となる。スカートの中にスイッチや電源コンセントがあるらしい。


 リザ・ワイルドマン。
 人狼族のハーフブリード(混血)。腕だけが獣人化する。満月では無敵。


 嘉村令裡。
 純血の吸血鬼。空飛ぶパンツ要員。妖艶でプライド高いが凄く魅力的に描かれているお姉さま。


 舞台は活動拠点となる館を中心に、深海や地下の空洞など、バリエーションにとむ。
 敵も、画像の巨大鮫や、宇宙から来た生命体、後述するイスの偉大なる種族などと豊富。その襲撃手段および撃退法(解決法)が作品の魅力になっている。(基本短編形式で、毎話ごとに襲撃してくるキャラが異なる感じ)


■ クトゥルー神話要素


 以下、登場するクトゥルー神話ネタを幾つか抜粋。


 各巻の折り返しに、有名なニ連句、「That is not dead which can eternal lie,. And with strange eons even death may die.」の文字あり。


 すごく深きもの。半魚人タイプのデザイン。


 『クタアト・アクアディンゲン』(水神クタアト)。王族の一人が所持。


 イスの偉大なる種族。
 『怪物王女』に登場するイス様は主人公と闘う側。時間超越種族らしいえげつない攻撃をしてくる。



 南久阿。アトラク=ナクアをモチーフにしたサブキャラ。
 『七つの呪い』の設定そのままに、橋をかける描写も。
 月刊少年シリウス2012年4月号から、『怪物王女』から独立した『南Q阿伝』なるスピンオフ作品が連載開始。


 ドロドロショゴス。(想像)


 怪奇&ホラーの名作群からインスパイアされたシナリオが上手く料理されている。アニメ化しただけあって、クトゥルー神話要素を抜きにしても面白い作品。
 イス様系のシナリオは時間改変もので、しかもイス様が悪役かつ手強いので、クトゥルー神話マニアは結構必見!
 
 
  『怪物王女』