2017年01月のクトゥルー神話新作情報

 クトゥルフ神話関連作品の新作情報   
 
 ・2017 01/21 エルドリッチホラー 拡張 アンダー・ザ・ピラミッド 完全日本語版(ボードゲーム)
 ・2017 01/25 邪神狩り ファントム・ゾーン(小説)
 ・2017 03/25 旧支配者 クトゥルフ ノンスケール スタチュー 塗装済完成品(フィギュア)
 
 
 過去作品情報&その他神話情報
 
 
  書籍関連
 ・るるいえあんてぃーくがComicWalkerにて連載。ページはこちら
 ・ラヴクラフトゲー『Call of Cthulhu』最新ショット5枚!孤島に潜む狂気がそこに…(他サイト記事)
 
 
  TRPG関連
 ・2012 12/28 ビーストバインド トリニティ ドミニオンズ(TPRG) : ビーストバインドのサプリメント。コズミックホラーの特集。
 ・2016 12/20 巨獣討伐RPG コロッサルハンター(TPRG) : クリーチャーにクトゥルフが。情報はこちら
 
 
  その他
 ・クイズ番組「頭脳王」で、「ルルイエ」が解答に。
 ・いらすとやにショゴスのイラスト。過去投稿されたクトゥルフのイラストはこちら
 ・クトゥルフ神話世界をロールプレイングを通して楽しむ事ができる「DARKGAME」が阿佐ヶ谷アニメストリート内に。サイトはこちら
 ・檸檬児さまにコメントで教えていただきました。2009年NHKのテレビで放映された「長髪大怪獣ゲハラ」にて、"怪獣の姿が確認された後の6min45sec あたりから、TV上で村上博士の談話として、「一時は、地球の旧支配者であった神々の一つではないかと考えました」とのセリフがありました。"とのこと。
 
  イベント関連
 ・2017 01/24 『新春!クトゥルー初め』イベント : 対談 小池一夫先生&菊地秀行。情報ページはこちら
 ・2017 01/25 ニコニコ闘会議にてリアル「クトゥルフ神話TRPG」が。ブース紹介ページはこちら

踏切を舞台にしたバリエーションに富む素敵短編集『踏切時間』


  
 先日発売された全て踏切周辺が舞台の短編集『踏切時間』の第07話に、ラヴクラフトのワードが出ていたので紹介します。
 

 
 このセリフを文として書き出すとこんな感じです。
 
 「ラヴクラフトの再来とまで言われたし 詩才はあるんだ 中にポエマーから恋愛ポエマーへの転校くらいできるっ」
 
 
 作中のクトゥルフ神話関連ワードはここだけで、あくまでも小ネタの一つです。
 他に神話要素は登場しません。
  
 
 それとは別に、『踏み切り時間』は大好きな作品です。
 もとから短編集が大好きなのですが、小さな空間を切り取って、そこにやってくるいろいろな人たちのそれぞれを描写してくスタイルは大好物。
 
 作品詳細を引用するとこんな感じ。
 
 "【踏切】とそこで足止めされる女の子たちを描くオムニバス日常ショート。カンカンをBGMに繰り広げられる小宇宙なドラマの数々。女子高生同士の甘酸っぱいやりとりや、小学生たちの間で噂されるオカルト話、踏み切りに佇む色っぽいお姉さんに憧れる男心など、踏切好きにはたまらないシチュエーションで贈る、オール踏切!!"
 
 
 オムニバス形式の短編集がお好きな方は!
 
 
  踏切時間
 
 



姉なるもののクトゥルフ神話要素


  
 超絶きれいで可愛い姉ヒロインが登場するおねショタ漫画「姉なるもの」。
 このヒロインは実はクトゥルフ神話の神格が母体となっていて、時々クトゥルフ神話ネタが挿入されるわけですが、一巻に登場するそれらを以下にまとめてみました。
 
  

 
 姉なるものシュブ=ニグラス。
 
 

 
 不定形の粘液状生物=ショゴス。
 狡猾で薄汚い宇宙昆虫=シャッガイからの昆虫。
 
 

 
 雷様の説明をしたときに、千夜姉が思い浮かべたクトゥルフのような神様。
 
 

 
 クトゥルフのようなタコのような何か。
 古のもののような何か。
 
 
 バックグラウンドがクトゥルフ神話なおかげか、時折紛れ込む不穏な空気にこれからの展開がすごく楽しみです。
 美しいお姉さんに甘く癒やされたい方におすすめ!
  
 
 姉なるもの
 
 

【ネタバレ注意】南Q阿伝のストーリー根幹にかかわるクトゥルフ神話要素


 
 「南Q阿伝」は「怪物王女」で登場した蜘蛛の神──南久阿を主人公にした物語です。
 南久阿は当然クトゥルフ神話由来の蜘蛛神アトラク=ナクアから採用されています。
 
 発表されてすぐの頃に紹介記事を書いたのですが、物語が進むに連れて、根幹部分にクトゥルフ神話存在がどでんと居座っているのがわかりました。
 「南Q阿伝」は連載終了して結構経ちますので、もうそろそろ書いても大丈夫かなあ……と思い、書き記すことにします。(実を言うと、機を待っていたというかは、単純に最近読み返して思い出しただけかもですが) 
 
 
 関連記事:初音姉様を中心にした日本アトラク=ナクア史
 関連記事:蜘蛛神アトラク=ナクアが主人公な『南Q阿伝』
 関連記事:クトゥルー神話要素が沢山見つかる怪奇ホラーバトル漫画『怪物王女』
 
 
  南Q阿伝 コミック 全6巻完結セット
 
 
 以下、もろにネタバレです。
 改行しておきますので、すでにお読みになった方、あるいは読んでなくてもぜひ知りたい方、あるいはクトゥルフ神話存在と聞けば手を出して買いたくなるのでぜひ教えてくれ! という方などは、スクロールしてお読みください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 さてさて。
 ネタバレです。
 

 
 南Q阿伝の敵として出てくるのは、「渡来神」。
 日本を侵略しようとして、外側からやってきます。
 
 

  
 こういう頭部が手と目しかない黒塗り人間みたいな存在です。
 この渡来神、とあるクトゥルフ神話存在なのですが、わかります?
 
 
 答えはこちら。


 
 渡来神の正体はこちら。
 みんな大好き、イスの偉大なる種族!
 
 このイスの偉大なる種族は「怪物王女」にも登場しています。
 しかも、超絶悪役!
 過去、現在、未来と自由に時を渡れる力を使ってくるチートキャラとして猛威を奮っていました。(余談ですが、「南Q阿伝」第十六話は「怪物王女」とリンクし、「怪物王女」のあるシナリオの前日譚として描かれています。怪物王女が好きな方はチェックしてみてください)
 
 

 
 
 さて、改めて「南Q阿伝」のイスの偉大なる種族と渡来神のデザインを比較してみてください。
 大きな目に、頭のちょぼちょぼが重ねられています。
 
 
 この渡来人=イスの偉大なる種族は、南Q阿伝のメインの敵で、日本に侵略を仕掛けてくる敵として描かれています。
 イスの偉大なる種族に由来する過去、現在、未来と時間を超越する能力を持っています。
 そのおかげで、少々ややこしい感じになります。
 
 
 そのややこしさが極まった面白いセリフがこちら。
 
 


 
 
 偉大なる種族「我ラコソハ 偉大ナル次ノ時代ノ支配者 日本人ダ」
 
 
 わかりにくいかもしれませんので、解説します。
 今の日本人(普通の人間)が将来的に偉大なる種族になる……というのではなく、渡来神=偉大なる種族が「将来的に日本の侵略を成功させる」ため、「日本人」を名乗っているという感じです。
 「将来的に日本の侵略に成功する」のだから、イスの偉大なる種族の将来的に日本人。なので、その将来からみて過去である現在にやってくるイスの偉大なる種族は日本人を名乗っている……というわけです。渡来神が執拗に日本に侵略してくるのは将来的に日本で栄華を築くイスの偉大なる種族の秩序を守るためというのですから、未来が先か過去が先かという複雑な因果関係になっています。
 
 
 ちなみに、この偉大なる種族、過去の歴史を改竄&正当化するため、1000年前の過去世界(西暦1000年あたり)に戻り、「1000年後に日本国は偉大なる種族に返上する」と書かれた書簡を井勢神宮(モデルは伊勢神宮だと思われます)に埋めておくわけですが……。
 
 


 
 イスの偉大なる種族が日本人を名乗っていることと合わせると、これって、つまりはイスの偉大なる種族ではなく……。
 
 
 「イセ」の偉大なる種族ってことかよっ!
 
 
 ※ 作中には「イセの偉大なる種族」なるワードは登場しません。 
 ※ でも、おそらく、クトゥルフ神話者だけに届くネタとして、「イセ」のワードを選んでいたのだと思います。
 ※ 偶然かも……。
 
 
  南Q阿伝 コミック 全6巻完結セット
 
 

2016年12月のクトゥルー神話新作情報

 クトゥルフ神話関連作品の新作情報   
 
 ・2016 12/02 Faceless City(小説) : 朝松健(著)、槻城ゆう子(画)。"クトゥルー復活後、世界で最も危険な都市アーカムで、探偵・神野十三郎は〈地獄印Nether Sign〉の謎を追う。闇を駆けるファントム・コルセア1938。助手席には美しきボディガード。そして二人を襲う〈火〉魔術師ランキー・キラー。闇空を裂いて伸びるクトゥルーの触手……。"
 ・2016 12/17 姉なるもの(コミック) : クトゥルフ神話の某神である千夜が少年の姉となる姉弟物語。
 ・2016 12/31 マンション・オブ・マッドネス 第二版(ボードゲーム)
 ・2016 12/31 キングスポート・フェスティバル(カードゲーム)
 
 ・2017 01/21 エルドリッチホラー 拡張 アンダー・ザ・ピラミッド 完全日本語版(ボードゲーム)
 ・2017 03/25 旧支配者 クトゥルフ ノンスケール スタチュー 塗装済完成品(フィギュア)
 
 
 過去作品情報&その他神話情報
 
 
  書籍関連
 
 ・2015 07/18 何かが深海からやってくる 8月の迷惑な侵略者たち(ライトノベル) : くたにどのワードが登場します。「《くたにどさま》です。海の神様で、この辺だとどこの家にもあるんです」など。
 ・2016 11/11 召喚に応えしもの(Kindle) : 災厄娘inアーカムの著者の一人である都築由浩さんによるクトゥルー神話作品。
 ・2016 11/30 Ziggurat 6(コミック) : 結構な頻度でクトゥルフ神話ネタが挿入される漫画Zigguratの最新刊。6巻には「へへ…トカゲの化物に地下通路か こりゃあいよいよ無名都市だ」や「むかーしウェストって医師が辿りついたっていう遺失技術「原初細胞」…みたいなもの…か」や「それは、さまよえる銀の鍵」といったセリフやワードが登場します。今巻は爬虫類人と日本神話との組み合わせが素敵。オカルトとクトゥルフの組み合わせが興味深いだけでなく、今連載中のクトゥルフ神話漫画の中では最高に面白い中の一つだと思いますので興味を持たれた方はぜひ!
 

  アニメ・ゲーム関連
 
 ・文豪ストレイドッグスのアニメにラヴクラフト登場。
 ・コメントで教えていただきました。"「ウィザードリィ 五つの試練」のシナリオエディタで作成されたシナリオ「アヴァローナ」の終盤にクトゥルフのモンスターがたくさん出ていました。"とのこと。参考はこちら
 ・神姫プロジェクトの公式四コマかみぷち38話にて、ダゴンが登場。ちなみに、神姫プロジェクトには、他にも、ノーデンスニャルラホテプクトゥルフがいます。(バステトもいますが、クトゥルフ神話由来なのか不明なので保留。まあ、そういうことを言い出したらダゴンもそうなのですが……)
 ・ツイッターで教えていただきました。Ingressのバックストーリーにクトゥルフが関わってきているようです。以下、ストーリーをまとめた記事からの引用。"ハンクジョンソンは架空の存在と思われていた「ミスカトニック大学」にある「ネクロノミコン」と呼ばれる呪われた魔導書を手にしたという。普通の人間が見れば気が狂うとも言われるその本からハンクは何を知ったのだろうか? 「ネクロノミコン」は米の怪奇小説家ラヴクラフトなどが書いた「クトゥルフ神話」シリーズに出てくる架空の本だったはずなのだが・・・ハンクはその後 「テクトゥルフ」 と呼ばれる何か恐ろしいものの存在を口にすることになる。"
 
 

アルティメット・アンチヒーローに登場するクトゥルフ神話要素


 
 アルティメットアンチヒーローにクトゥルフ神話ネタが登場すると教えていただいたので買ってみました。
 ライトノベル版(全四冊)と漫画版(上下二冊)があり、今回紹介させていただくのは漫画版。(ライトノベルはまだ読めてないのです)
  
 



 
 銃能力者の弾丸が「イタクァ」と「クトゥグァ」というのはデモンベインからの影響を感じさせます。
 「魔導書」が擬人化して主人公のことをマスターと呼ぶ……というのもそれっぽいですし。
 
 

 
 ちなみに、主人公は邪神使い。
 ヒロインが使うレベルの術とは違い、実際の邪神を召喚します。
 
 
 

海外のクトゥルー神話映画『宇宙からの色(The Color Out of Space)』


 
 海外ではクトゥルー神話を扱った映画がたくさん発表されています。
 その中の一つ、『宇宙からの色』のスクリーンショットを幾つか。
 
 全体的にモノクロで雰囲気がすごく出ています。
 
 

 
 宇宙からの色に汚染されて味が変わってしまった果物をかじったシーン。
 
 

 
 「宇宙からの色」の色。
 
 
 モノクロにしていたのは、宇宙からの色を魅せるため。
 最初、色が現れた時にその不気味さが強調されます。
  
 
 amazon.com : The Color Out Of Space